2006年09月の日記

〜大陸紀行〜    9月19〜23日
一番近くの大陸まで行ってきました。  刺激的な毎日だったですよ。  ここで表現したら苦情くるかしら?!

初日は到着が夜でした。お腹も空いてたけど、どちらかと言えば睡魔が襲ってきてる。  そんな中、夕食・・・・。   えぇ?!  今からっすかぁ?!  (日本時間では日付変わってます)   次々出される大陸料理、ハッキリ言って食えない。  しかし、この地方の大陸の人は2時に夜食を食べる習慣があるそうで、「夜はまだまだこれからよ」とばかりに屋台にたむろっておりました。  けれどイイ子は寝る時間です、申し訳なく半分以上残しました(いや、本当入らないから・・・)

すると従業員が「アンケート」を持ってきました。

・・・・・はぃ?!  どうやら味や量の調節らしいのだが 

「こんな深夜に食べた物に対しての感想なんか書けるかぁ〜」

普段なら美味しく頂いているんだろうが、もう味もへったくれもないですよ。  睡魔でわからんです。(企画した人もう少し考えてくれ、こんなじゃ無理だって)

料理人さん作ってくれてありがとう、もう少し早い時間に食べたかったです。    次の日胃もたれしませんように 
(2006.09.19)

〜〜お別れ〜〜〜
さてついに彼をお見送りです。  昨日はおばちゃん達に「夜とぎ係」と任命されたが、じゃあみんな今日は忌引きで現場休みにしちゃいますよ?! 

しかし彼は二度も手厚く埋葬してもらえるなんて、考え方によれば幸せです。さすがにもう一度土葬という訳にもいかないので骨壺用意。  火葬場の人が後の作業をしてくれましたが、中を確かめる時絶対ビックリしたはず(連絡はちゃんといってるけど実物見たらやっぱりねぇ?!)  「うおぉぉーーっ」ぐらい言ってくれたかしら?!  役人さんご苦労様です    (ちなみに、彼は二重に袋に入れ段ボールで幾重にも梱包、それを役所の人は引っぺがして中を確認するのです・・・・。臭いと共に・・・)

現場に残されてるのは彼が入っていた甕と残り香・・・・。はっきり言って臭い取れません。彼が居た所、彼のだし汁を捨てた所から強烈な臭いをアピールしている。しかも脳裏に焼き付く臭いなもので、関係ない所に居ても臭う様な気がしてならんです。

先生は臭いは毛穴に付くと言っていましたが(髪の毛に臭いが残るのはそういう事か?!)、「粒子が鼻の粘膜に付着しそれが脳に伝達され臭いを感じる」と本で読んだ記憶が・・・。  ってことは彼から放たれる粒子が私の鼻へ付着・・・。鼻の中は腐敗臭の粒子でいっぱい・・・・・。  いやあぁぁーーっ。  

作業風景を記録として写真撮ったのだが、現像してもらえるんだろうか・・・?   
(2006.09.15)

脱☆甕・・・とうっ〜!!
ついに引き上げです。どうやって甕の中から取り出すのかと思っていたら、長い棒の先をUの字にに曲げてそれに引っかけ中の人を出すそうな・・・・・。  えぇ〜?!  それで良いんですか?!  先生はベテランだから良いんです!!  候補に挙がった「ピンポール」(わからない人は自分で調べてちょ)今回使用するのは1Mサイズのもの、「こんなんで大丈夫かな〜」と思って中の人を入れるための袋を用意して広げていた時に・・・・

「じゃ、いきますよ」

「ドサッ!!」 「ゴロン・・・・」   ・・・・・あ、頭が取れた。  袋に頭が入ってるぅぅ〜。
ピンポールの先で引っかけ、いとも簡単に外したよ。  先生早いよ・・・いや、まだこっちは心の準備が・・・、なんて思ってると。

「切れませんねー」  「ハサミか何か無いですか?」

ハ、ハサミですかぁ?!  何に使うのかと思えば関節が外れても、皮膚がくっついて細かくパーツに分けられないからって、右腕が皮一枚で「ぷら〜ん」と下がってる・・・。  

「いやー、此処をハサミで切りたいんですよ」

?!  ハサミで切るんですか?!  外科医もびっくりだよ。 すると助手のお兄ちゃんピンポールの先で皮膚を「刺してはちぎり刺してはちぎる・・・」を繰り返してる・・・。

えぇぇぇーーー?!  ねえ、それ人間ですよ?!   兄さんさすがです。  結局ハサミが無かったのでカッターで切りました。

ザクザク・・・シャー・・・ブチッ    

右腕離脱、ピンポールの先に引っかかり「プラ〜ン」とぶら下がってる。それをひょいと袋の中へ。よく見ると昨日よりも更に色黒になっている。これをみて煮込んだ豚足を思い出した、色といいツヤといいよく似てる。(沖縄のラフテーに似てるかな)関節もいい感じに色付いてます。  あぁ、今度食べる時に思い出しそう。「甕の中の人とよく似てる」って。  

右腕が外れた所で本体引き上げ、ついにいよいよかぁ〜。とドキドキしてた時、

「袋広げておいて下さい」

はぃ?!  広げるって・・・、それは簡単なんですが一緒に本体から垂れてる汁みたいなのもかかっちゃいますよ?!  先生達は完全防備(カッパに長靴、腕が隠れるゴム手袋)ですが私は無防備です。  それでしろと?!  間近で見られるのは良いんだけど、リスクをともなうのかぁ〜、どうかかかりません様に・・・  (調査員と2人で広げました)

えぇ〜い、バッチこ〜い!!

「ドサッ」  「ビチャッ」
持ってたビニールにしぶきが飛び散る・・・、ひえぇぇぇ〜、かかるぅぅ〜。

大人四人がかりでなんとか引き上げました。よくあんなピンポールで引き上げられたと思う、凄いです。 さて引き上げて本体をどうするかというと、ちゃんと梱包しました。もちろん現代風にもう一度埋葬してあげます。とりあえず今日はプレハブで一夜を過ごしてもらいますが・・・。

一番気になったこの人の性別なんだけど、大きさからいって多分男性であろうとは思っていたんだけれども、「結局どっち?」と調査員に尋ねた所やはり「男性」でした。理由は・・・引き上げる瞬間に彼の股間を見たそうで・・・・。  助手のお兄ちゃんも「付いてたよ」って・・・、あんたらしっかり見てんのかい?!  あたしゃ袋広げるのに一生懸命でしたよ。  さすがに先生はそんなの見なくてもわかります。  ちなみに成人男性です。

現場のおばちゃんさすがです「あらぁ〜、私も見たかったわ」  えぇっ?!  下半身ですか?!  彼だって好きで晒してる訳ではないので、断りますよ・・・。  

今回の作業はとりあえずこれで終了ですが、しかしこの手の人達がまだ眠ってる可能性もあるのでこれからも大変です。  実際発掘はこのような新しい方を調査している訳では無いので・・・。  今回たまたま、新しい人が出てきてしまいおかげで貴重な経験が出来たです。  

先生達は研究をしながら骨の取り上げの全国行脚してる訳だけど、「あぁ、出来る事なら付いていきたい!!」こんな仕事良いですね  先生助手もう一人要りませんか?!  
(2006.09.14)

メインイベント
さすがにニュータイプの方の処理作業は先生と助手の人達がしましたよ。調査員に作業風景が見たいと頼んでそばで見学させてもらいました。(ちゃんと普段の仕事もしたですよ)

まず甕の中に溜まっている水汲み出す作業、先生抵抗なく水を汲み出していく(柄杓で汲み出しました、地道な手作業です)。暫くたつと「あぁー臭ってきたなぁー」  ???  そばで図面描いていた私には何の事やら、汲み出した水を捨てる助手の人が「うっ・・」っと顔をしかめてる、あぁー大変だなと思っていると、んっ??  臭う、臭うぞ・・・

もわ〜〜〜〜ん  うぅぅ・・  何だこれは?  く、くさい。 これは・・・もちろん例の方からです

先生偉いよマスクも無しで作業してるんだもん、私は臭いが気になり図面が進まず・・・。しかも水を汲み出すと中の人もクルクル回ってる・・・。(浮いてる様なものだから)顔と体が水面から出たり入ったり甕の中でウルトラC。でも顔だけはいつもこっち目線。すると先生「あぁ、髪の毛ですね」と柄杓に「べた〜っ」と張り付いてるそれを「べちゃっ」と器に入れる。  うっひゃ〜ぁ、今のは何ですか?  ははは、もう臭いと作業風景でマヒしてきそう。

汲み出した水は器に入れ、そしてその器をひっくり返しザルでこす(小さな遺物があるかもしれないからね)、その作業を助手の人達「素手」でやっておりました。  えぇ?! 
その液体はあれですよ、ダシも出てるであろう人汁  さすがです、偉いよあなた達

こされて出てきた遺物には小さな玉(バラバラになった数珠でしょうね)などありました。そんな汲み出された遺物を見ていると、甕の中に沈んでいた木の蓋には白く小さな斑点が、よく見ると何か飛び跳ねてる・・・・。む、虫?!

あぁっ・・、私に向かって飛んできてるぅぅぅ〜、ひえぇ〜。

ビックリしてると助手の人「ほらこっち虫いっぱい」と1mm程度の虫がびっしり付いた木片を見せてくれた。でも、跳ねますよぉ〜?! 服に付いてきたかもしれない・・・。  
いやあぁぁー(ちなみに虫が苦手です)  そんな恐怖の中、遺物の記録写真撮りましたよ。撮影していると助手の人「写真だと臭いまでわからないから残念ですよね」  ・・・。いや、臭いまでわかったらみんなドン引きですよ?!   
そんな写真誰が見たいんだ、・・・あっ私は見たいかも

それにしてもこの臭いどうにかならんもんかね。先生曰く「これが腐敗臭です」  
あぁ、これがそうなのか監察医の人達この臭いを嗅いでるわけですね。でもこの臭いどこかで嗅いだ事のある臭いなんだよな・・・、温泉の硫黄が腐った感じの様でもあるけど・・・、記憶を辿っていく。  

そう!!  パーマ液の臭い。  

ツンと鼻をつく臭い、パーマ液がきつくなった感じ。あぁ、今度髪をカットしに行った時に思い出しそう。腐敗臭が漂ってるよって。  パーマ液で腐敗臭を疑似体験出来るぞ(一番臭いが似てるし)

水をある程度汲み出して姿が現れました。ハッキリ言って生々しい。手足なんか生きてる人と同じです。何故こんなに綺麗に残ってたのかは、密閉がきれいにしてあったので酸素が無くなり無菌状態になってしまった。おかげで屍蝋化になった訳です。  蓋を開けた事によって腐敗が始まる、そういや初め見た時よりも色黒くなってる。  姿が見えたところでおばちゃん達様子見にきましたよ、みんな「凄いね」と眺めてる。その中で全く近寄りもしないおじちゃん3人、最近入った新人さん。そういや骨が出た時でさえ近づかなかったな。(一人の人は骨に気づかずスコップでざっくり骨を切断したし・・・)  見られないのか。

ちっ、根性無しめ。

しかし、そっちが一般の反応なんだろうな〜、眺めてるのはベテラン勢ばかり。みんなマヒしてしまってるんだよね。しかし新人3人は月日が経つと眺めるようになるんだよ、不思議とそうなるのさ。端から見ればおいら達の方がおかしいのだろう。

今日中に取り上げるのかと思っていたけど、時間がなく明日に持ち越し。早めに取り上げてあげないとね。ちなみにこの甕の方古くても明治の方らしい、状態から先生は「もしかしたらもう少し新しいかも」と言ってました。

この日記を見てる誰かの先祖だったり?!  
(2006.09.13)

骨部隊登場
今回取り上げする骨は先週出た人骨数点(もちろん白骨化、近世ぐらいのモノだと思う)と昨日のニュータイプの方。

さすが専門でしてる人達だ、手際よく綺麗に出していく(私たちは骨の形を完全には出さずに多少土が残った状態にとどめてあった)そしてあっという間に形が見えた。  
おおぉ〜、素晴らしいっす。  骨は先生が研究の為お持ち帰りです。
 
そしてさすが先生、骨の出土状況から埋葬された姿勢までわかるのね。私は「何がなんだかよくわからんです」でしたよ(だってきれいに残ってる訳ではないしバラバラだし)

実測する道具もまた凄い、「それ欲しい」と思う様な便利グッズがあった。どうやら特注らしい、先生それうちの現場に一つ置いていって下さい。

そして昨日のニュータイプの方を見て「早く取り上げてあげないとね」 ・・・やる気満々だ。  しかし長年眠ってたせいで甕の中には雨水など溜まっている状態(お風呂に潜って顔だけが水面から出てる感じ)まずこの水抜かないと、って事でメインイベントは明日に持ち越されることに。 

ちなみに中の人は盾を持っていた訳ではなく私の予想通り木の蓋でした。ちゃんと先生が答えてくれましたよ。
やった、おいらが正解〜 
(2006.09.12)

衝撃映像〜OPEN SESAME〜
先週から人骨が出ているが今回はきれいに埋葬されている方でした。  

きちんと蓋もしてあり中にはおやすみ中の方がいるはず・・・。
起こしちゃ悪いが中を確かめないといけないので勇気を持って重〜い石の蓋を

    開けゴマ!!

うっ、はあぁぁっ!!!  目、目が合ってしまったぁぁー!!

顔が上向いてる、しかもきれいに残ってるよ。  そう、誰もが思ってたはず、白骨化じゃなかったの?!  多少は腐敗が残ってるだろうとは思ってたけど、これは状態良すぎでしょう。いわゆる死体がロウのようになる、屍蝋化。

蓋を開けた調査員無言で蓋戻してるし・・・・。  オイオイ、もう少し見せてよ(私も変だが)
彼は怖がりだった(「あぁぁぁぁっ・・・」と心の中で叫んでいたらしい)

そして一言「どうしよう」・・・・・。    

調査員もまた目が合ったらしく「こっちを見てたよ・・・」と報告
いや私も見つめられましたよ。  しかも素手で蓋を開けたものだから余計にくるものがあったのだろう、スチュワーデス物語の片平なぎさの様に手を気にしてる。
そして「甕の中の人は盾を持ってなかった?」と聞いてきた、「いや、あれは石蓋の下にしてた木の蓋が崩れて甕の中に落ちたんですよ」と私が言っても納得できないようで・・・、どっちなんでしょね?

さっそく次の日には専門家の先生が取り上げにやって来るのだが、どの様に取り上げるか初めて見るので少しドキドキ。明日は忙しくなりそう

↓写真アップしました@管理人
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(2006.09.11)

ほねっこ食べて〜♪
今調査している所は奈良、平安時代なんだけど

出たよ出たよ人骨っん♪  沢山お墓があったようで、10基以上ありそう。そして割と新しい方のようで江戸時代くらい、それにしても状態悪すぎ。もう、ぼろぼろで形がない。 綺麗になんて出せないっす、しかも寝不足。  

やってる事は墓あらし・・・のようなもんだよな。

でもみんな骨にマヒしているのか、おかしいのか、な〜んともないんだなこれが。  
出た人骨に対して「みそっ歯」だの「出っ歯ちゃん」とか言っちゃってるし、「カルシウム不足の方はいかがですか?」 「ほねっこ食べてぇ〜♪」 と歌ってる・・・。 これも死者への冒涜かしらね。  でもぞんざいにしている訳ではありませんから。
こうでもしないと暑さで仕事もたないんです。

私は骨出しが好きだ(もちろん土器出しも)、結構ちまちました作業が好き。以前土を水で洗い漉してその中から小さな装飾品や植物の種を探す作業をしたが、私は沢山見つけた(にやり☆)
植物の種と言っても向日葵のサイズではなく、ゴマよりも小さなサイズ、みんな「腰が痛い」「目が見えない」と疲れていた中(周りは私より上の方達)、一人だけ燃えて「うひゃうひゃ」言いながら探してるし。これなら一日やってても良いですよ〜  おかげで魚の鱗まで発見♪ 専門家の人もビックリさ、その人曰く「見つける人との相性がある」らしい、私には向いてるって事っすね、んで褒められた

こんな感じで砂金簡単に見つからないもんかねぇ〜      
(2006.09.05)

中毒症
とあるテーマ曲が頭の中でループ再生している。リピート、リピート、エンドレス。

この曲を聴いた時何かが躰をはしった、鳥肌がたった感じ

何と言っているのかも解らないし、当初は曲にあわせて意味のない言葉を並べているのかと思った。でも、曲と意味のわからない言葉が何故か凄く魅力的だった。

調べたらスワヒリ語で歌っていて、歌詞はキリスト教の「主の祈り」の文句だそうだ。
そうだったのか!!  言葉は全くわからないけど、何か惹かれるモノはそこから来たのか?

民族、人種と違うけれども人を引きつけるモノがあるって凄い、歌詞の意味もわからない、それでも良いと思ったんだ、良いものには言葉なんて関係ない  

オープニングから先に進めない 作った人 Good job!

そして今も聴きながら書いてたり

  ♪んーんーんーーーんーーーー・・・♪♪
(2006.09.02)

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