《レイ×シン その2》
「ダメだ! これじゃあ到底勝てない!」 デスクを強く叩く音と共に、悔しさを滲ませた声が響いた。
フリーダムとの戦闘シミュレーション。何度検討しても、その差は歴然と突きつけられるばかりで。 画面を睨み付けるシンの手元に、レイはドリンクボトルをそっと置いた。 「あ…。悪い」 「少し休め。根を詰めすぎると体調に支障が出る。負けの要因を増やすことになるぞ」 「………」 わかってはいるが感情が抑えられないシンは、ただ唇を噛みしめる。
オレはそんなシンの横顔をじっと見ていた。 怒りを含んだ深紅の瞳がまるで炎のように揺らめいていて、綺麗だと思った。
「…レイ」 「何だ?」 静かに返すと、彼は立ち上がって真正面からオレを見据えた。 「オレ…力が欲しい…。何にも負けない力が…。マユも…ステラも…守れる力が欲しい…!」
守れなかった生命。 何もできなかった自分。 残酷な世界は、強大な壁を人々の前に次々と突きつけていく。 所詮おまえはちっぽけな存在にすぎないのだと。
「…敵を、滅ぼす力、か?」 「そうだ。あんな奴ら…オレが倒してやる!」 「そうだな。おまえならきっと倒せる。オレも協力するから」 「うん…」 癖の付いた髪を撫でると、シンはオレの肩に顔を埋めた。
純粋でまっすぐなシン。 戦争という醜い世界を見るたびに、綺麗な魂はどんどん汚れていく。 怒り、嘆き、絶望と憎しみを心に滲ませて。 真っ白い子どもは徐々に染まっていく。 深淵の底へと、落ちていく。
堕ちてゆけばいい。 オレと同じ所まで。
大丈夫。オレはずっと傍にいてやる。 おまえが傷付いて苦しむ様を、誰よりも傍で見ているよ。 悲痛に泣き叫ぶおまえの涙を、受け止めてやるよ。
闇色の髪と、血色の瞳を持つ、おまえを。 ずっと、抱き締めて。
****************************** 種デス33話から。殴り書き駄文 レイがもしギルの考えを全部知っているなら、シンの傍にいるのも何かの思惑があるのかな〜と思ったんです。 黒い攻めも大好きです!(死) けどレイは白でいてほしいかも…。
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